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川西自然教室

兵庫県川西市で活動する「川西自然教室」の公認ホームページです。 里山、野鳥、蛍(ホタル)、野草、きのこなど、地域の四季折々の自然を楽しみ ながら、毎月いろいろな行事やイベントを行なってます。

   
カテゴリー「活動報告・資料・他」の記事一覧

2012年度ゲンジボタル調査まとめ

こんなスゴイのみたことない!石道を失うなんてもったいない。

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 グラフをご覧になってほしい。19年間の調査で4番目に高い記録だ。昨年も書いたが、この数字はあまりあてにならない。ゲンジボタルの調査は基本的には1か所につき1回だけしか調査しないので、タイミングの良し悪しで大きく変化する。今年は桜が遅かったので、少し遅めの設定をした。全体の合計数は昨年の3倍以上になった。調査日が発生のピークと重なって高い数字となったのか、実際に多かったのかと問われると、ギャラリーの数も徐々に増えていたので、実際多かったのではないだろうか。
 さて、筆者は川西市の「自然ふれあい講座」の下見で6月1日に芋生川に行ったが、本当にポツリポツリだった。前日、石道のN会員より石道ですごく出ているという情報が入っていたので、その後、石道に向かった。石道大橋を渡り田の中の道を奥へと進むと、まるで巨大な生き物が呼吸しているような光景が目に飛び込んできた。19年間も見続けているが、今までで一番だ。毎年、川西市の自然ふれあい講座をここで行っているのだが、3月に「6月の観察会が可能かどうか」工事会社に問い合わせたところ、「入れない状態になっている」という答えだったので場所を変えたのだが、残念。子どもたちに見せてやりたかった。この素晴らしさは一生記憶に残ることだろう。
 石道の場合、その密度がすごいのだ。幅跳びの得意な人なら何の苦労もなく飛べる程度の石組みの古い用水路。そこにぎっしり詰まった感じで棲息している。また上流部の水田と山の境目あたりもすごい。それらが同時明滅し、何か大きな生き物が呼吸をしているように見えるのだ。
 石道の調査はその2日後の6/4に行った。少し減ったように思われたが、数えてみると1384頭という最高の数になった。ギャラリーが増えていた。ネットのことは分からないが、口コミで広がっているのではないか。
 6/4、その後、筆者は赤松へ。棚田のところは昨年の半分ほどだったが、高原寺住職が「案内したいところがある」というので連れて行ってもらったのは高原寺下流の清和台内の三面張りの水路。土砂がたまって草が生えている。その草むらがピカピカ光っている。飛来したのを捕まえてみるとゲンジボタルだった。下流のオアシス東側にはギャラリーも来ており、関心が高まっているようだ。
 6/5、一庫や山原を調べたが少なかった。北陵高校下の三面張りの用水路にはたくさんいた年もあったが今年は少なかった。樹が茂りすぎか?今年初め山原のゴルフ場横の三面張用水路がゴルフ場内に取り込まれ、自然の川もどきに改修された。今回は改修したてでパラパラ程度だったが、来年以降どう変化するか見ていきたい。
 6/5帰りに、地元平野のパッチ池の谷に行くが、0。春、カワニナを探したが見つけられなかったので、ここの源氏はついにだめか?樹が茂りすぎで日が当らず、カワニナのエサである、水中のあのヌルッが出来ないのか。あるいは、かつては上流のパッチ池が釣り堀で、栄養豊富だったが、やめたので貧栄養になったのだろうか。石道の用水路は上流にゴルフ場があり池がある。その下は川底一面にカワニナとヒメタニシがひしめき合っている。ゴルフ場の肥料を餌としているのだろうか。
 11日、黒川は公民館からキャンプ場までの間に見られた。キャンプ場内は少なかった。国崎の田尻川や野間川は見事だった。一部立ち入れなくなっているところもあり少し離れてのカウントになったところもあった。石道より川幅が広く、山奥なので車さえ来なければ漆黒の闇なので、これも見ごたえがあった。その後、龍化地区を調べたが、ここも例年になく多かった。猪名川町域になるが千軒のキャンプ場付近は見ごたえがあった。
 津山氏は8日に予定していたが雨のため10日に変更。10,11年と40頭台と低迷していた芋生川は4倍近くの169頭。地区の中心付近の芋生橋~中園橋が65頭と目を引く。今年はけやき坂ゴルフ場入口付近や若宮まで足を延ばし、ゲンジボタルを確認している。また今年もカジカが下流の方で聞こえたとのこと。柳谷川は新規に竹中研修所の脇の滝付近を調べたところ20頭見つかり、昨年の5頭から大躍進。
 6/10井上氏は東多田の潮音寺池0、東多田水路9、山谷池下流21の計30頭を確認(昨年1頭のみ)。調査中にシカ2頭と出会った。そこから平野の塩川に足を伸ばし、山ン滝周辺で71頭を確認。(ギャラリー10人ほど)平野駅~一の鳥居で5頭。その先能勢カントリーまでで10頭確認した。
 6/12恵須川・井上両氏は矢問川12頭(表には吉野氏の報告を載せている)。乳母が池15頭やドンド橋奥9頭を観察し、猪名川本流で7頭、そこから塩川へ入りマンダイまでで36頭、吉野屋までで5頭確認している。
 6/10畚野・田中廉チームは初谷川で昨年の4倍の77頭を確認。特に笹部の川原橋上下流付近で57頭。大路次川はポツリポツリの10頭だった。
 6/10市原氏は最明寺川下流の南花屋敷付近を調査。12頭。6/11は満願寺付近を調査。15頭と昨年よりも減っている。
 松が丘の前川を正井氏が調べ1頭確認。やはりいるのだ。しかし、第二名神の予定地東畦野の水路へは長谷川さんに何度か行ってもらったが見つけられなかった。
今年は昨年未調査だった所にご近所の会員さんに行ってもらい調査していただいたおかげで「未」が0となった。ご協力ありがとうございました。
 リーダーの高齢化も問題になって来ている。夜間の調査なので、危険も伴う(今年は2尾のマムシに遭遇。6/2多田院)が、楽しい調査なのでいろんな人に協力してもらえるような体制作りをしていかなければと思う。
 ゲンジボタルの調査を通して身近な自然に関心を持ってもらえると思う。ホタルだけが大事ではなくホタルをはぐくむ自然全体があってこそのホタルなのである。そのあたりが調査を通じて実感できる。来年はもっと多くの方をお誘いできたらと思う。
 リーダー平田信活



 
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10年目を迎える黒川いなかクラブ!

ひょんなことで、‘こげら’合冊本Ⅷ.を見ていたら、2003年7月号にいなかクラブ通信№1(6/7の分)が載っているのを見つけ、今月で10年目を迎えるんだ、とちょっと感動した。10人の参加があったことを思うと今はちょっと寂しいが…!
そんな話をしながら、4人作業場に着く。今回は資材運びがあるので車での移動である。近くのハウスで作業をしている母子に、何をしているのかな?と不思議そうな(疑惑?)顔をされながらも、みんなで資材を運ぶ。
その後、楽しみにしていたモリアオガエルとの再会をする。きれいなうぐいす色をしたモリアオガエルが今年も待っていてくれる。じーっとしているやつ、木の枝にダイビングしてきたやつ、卵を産んでいるやつ、それに群がっているやつなど 今年もいる、いる。ただ、卵塊は10個ほどで、いつもより少ない上に、木の上の方にある。(池の水量が少ないからなのか?時期の問題か?)自然は奥が深い!先ほどの母子が私たちのフィールドとモリアオガエルを興味津々訪れてくれる。子どもがいると、また楽しい。

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それから、いつものようにそれぞれが作業をする。(里山整備・燃材確保・施設作りなど)今回は、充電式のチェーンソーまであったので、いつもとは違った作業ができた。2時間ほど経っただろうか…。試作中のテーブル(囲炉裏)を囲みながら昼食にする。
そして、昼食後作業の続き・後片付けをして帰路に着く。正式発足前の準備期間以来10年間あまり、ここでいろいろな人と出会い、お世話になり、素敵な時間を過ごすことができていることに改めて感謝したい。(市原)



 

6月の定例自然観察会の報告

6月の定例自然観察会 「猪の谷から山下城址へ」
2012/6/9 リーダー田中廉

1時半山下駅集合。参加者は井上リーダ-、平田リーダ-、田中(義)、吉田、井上(千)、吉野、伊藤、私の男性5名、女性3名。曇天。能勢電(日生中央行き)高架下を通り初谷川を渡る。河川南側の放置された竹やぶは昔、塩川氏の処刑場だったとか。そう聞くと何となく陰鬱な雰囲気がしてくるから、人(私)の感覚はいい加減。ミゾカクシ、ノアザミ、ウツボグサ、タツナミソウなどの生えている笹部の耕作地を通過し山に入る。
道に白い花が落ちている。見るとテイカカズラの花。猪の谷池ではモリアオガエルの卵塊、水中には大きなオタマジャクシ、土手では各種のシダ、ゲジゲジシダ、マスクサ、ノアザミ、ドクダミなどを観察。
池の横の杉林の沢沿いに登る。ミズタビラコ、チャルメルソウ、サンショウソウなど渓流沿いに生える植物を観察。ゲジゲジシダ、イワガネゼンマイ、リョウメンシダ、ベニシダ、クリハランなどのシダ類も豊富。近くでサンコウチョウが鳴いている。キクラゲが沢山生えている枯れ木があり採取。ヤブデマリが実をつけている。一抱え以上もある大木に出くわす。イヌブナだろうということになったが採取した葉を自宅で調べると、側脈が14対であるところはイヌブナに同じだが葉の縁の鋸歯が欅のように鋭く、イヌブナの「波状の鈍い鋸歯」とは異なりさらに検討が必要。
3時15分下池に到着。モノサシトンボが群れている。サシガメ(シマサシガネか?)、オオヨツスジハナカミキリ(?)などの昆虫類も多い。カキドオシも生えている。3時半に上池に到着。水際にヒルムシロが繁茂している。コシアカツバメが湖面を飛び交い、時々水面の餌をとり水しぶきが上がる。60-70cmのコイが悠々と泳いでいる。土手ではゴウソ、クララが生え、ミヤコグサの黄色い花が満開。小雨が降り始め帰路を急ぐ。ヤブサメ、センダイムシクイ、アオゲラ、メジロが鳴き、エナガの群れが近くを移動。ネジキがスズランを小さくしたような可愛い花を着け、ソヨゴは白い小さな花を咲かせている。
4時15分242.2mの四等三角点に到着。小雨が降ったりやんだりする中、山下城址に向かう。キビタキが近くで鳴いている。戦国時代、豊臣秀吉に滅ぼされた塩川氏の山下城址で一服後、山下駅に向かう。途中、キキョウソウ、クララを観察。山下駅到着17時15分ごろ。
今回の例会で観察したキノコ類は、ヒラタケ、フサヒメホウキダケ、キクラゲ、ヒトクチタケ他。途中から小雨にあったが、それほど濡れることもなく無事例会終了。近くの山だが、今まで出合ったことのないシダ類が豊富だったこととサンコウチョウの鳴き声が聞けたことは大収穫でした。
 





2011.07.02 芋生川そうじ

 集まったのは著者を含む8人。川におりる人と、道路からゴミを引き上げる人の二手に分かれる。恵須川さんと田中さんが引き上げ部隊になる。田中さんは初参加。「上の方は暇やな」「いあや最初はすることないけど、川の中におりた人たちがしばらくしたら、たくさんゴミを集めるからそうなったらてんてこ舞いですよ。」本当はそうなっては欲しくないが、ごみ拾いを開始する前に本の様子をデジカメに収めておこうと板金滝の下までバイクでさっと見て写真を撮ってきてので、例年通りゴミはいっぱいあることは分かっていた。

 さて、始まって見るとそのとおりになった。川の中でゴミを拾う人は70Lの厚手のゴミ袋を持ち拾ってゆく。重たくなったら上に向かって叫び、フゴを下ろしてもらう。それにゴミを移し替え、ロープを結んで上から引っ張り上げてもらう。ゴミは水の中に浸かっていたのでかなり重たくなっている。それに、金属も多い。また、途中の岩や、木に引っ掛かり簡単には上がってくれない。「わざわざ川の中に捨てなくても道路端に置いといてくれたらどんだけ楽か」「わざわざこんなところまで持ってこなくても家でちゃんとゴミステーションに出せばいいのに」

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 1時間半ほどで二人が帰り、6名となった。外は暑いが川の中は涼しい。深いところもあり、川の中4名体制が3名となった。まだ予定範囲の4分の1ほどしか進んでいない。やたら衣類が多い。じゅうたんや毛布もある。水を含み重い。地デジ化によるものなのかテレビの投棄がやはりあった。鉄骨、冷蔵庫、電気工事で出たごみ、ペットボトル、ビン、カン。新品の海水パンツもあった。値札や器具がついたままだ。おそらく万引きしたものではないか。そんなものが2つ。別の場所では値札がかたまって落ちていたので、万引きして何点かはそこで着用したのだろう。今回は紙おむつ(パット)がたくさん落ちていた。それが入った袋にカビキラーのスプレーが入っていた。綺麗好きなんだろうな。だのになんでよそに捨てるネン。

 休憩する時間がもったいないのでどんどん進んでいったが、お昼ごはんをしっかり食べる暇がなかったのでだんだんエネルギーが切れてきた。しかし、3人では広すぎる。腰が痛い。「疲れたー」と思っていると道路から、田中さんと恵須川さんがあまーいオレンジジュースを差し入れてくれた。特別うまかった。これで最後の板金滝までたどり着けた。そして、滝つぼ横に打ち寄せられている大量のペットボトルと発泡スチロールに挑んだ。ついさっきまで知っている中学生たちがここで泳いでいた。彼らの名誉のために言っておくと、上記の万引き商品は彼らが来る前から存在していたので彼らとは無関係だ。

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 著者は以前からこの区間を「ジャコトリランド」にしてはどうかと書いてきた。川遊びのできるプレイパークだ。この滝つぼともう一か所、著者でも背が立たないところがあるので十分危険だ。それに用水路の取水口もある。地元の方、水利組合の方と相談がないとこんなこと勝手に言ってても仕方がないのだけれど、危険と利水そのあたりを十分考え、問題解決できれば面白い場所になる。子ども達が川遊びをしてくれると言うのはなんて素晴らしいことか。自然を毛嫌いする子どもも多い中、自然に対して興味がある子どもたちなのだ。しかし、学校の決まりで「川や池や山で遊ばない」というのがある。ブタが学校の先生をしていて時、このすぐ近くの猪名川で2人の子どもがおぼれて亡くなった。その二人はうちの寺の墓地に眠っている。水の怖さを体験できる機会を子ども達に作る事が、その子たちの供養になるのではないか。そんなことを思いながらきれいになった川を見ながら片付けをした。家に帰ると545涼しい一日だった。

(平田)

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