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川西自然教室

兵庫県川西市で活動する「川西自然教室」の公認ホームページです。 里山、野鳥、蛍(ホタル)、野草、きのこなど、地域の四季折々の自然を楽しみ ながら、毎月いろいろな行事やイベントを行なってます。

   
カテゴリー「活動報告・資料・他」の記事一覧

川西市内一斉水鳥調査の報告<2>

 Cグループ集合地の阪急バス清和台営業所に着いて気がついた。筆記用具、メモ、そして地図も忘れてきた。とうとう最後までリュックから出すことのなかったおにぎり、おやつ、水筒はしっかり持ってきたのに。初めての水鳥調査というのに。

 以下、コース概要を記す。
 野尻川(差組)から、石道に入り第二名神工事現場を猪名川沿いに少し遡上、戻って猪名川右岸をゴルフ橋、多田大橋と下り、大橋を渡り、今度は左岸、民家の連なる中を赤橋、こんにゃく橋と歩く。この間、何箇所か民家、病院、空き地の脇をすり抜けて川面を観察する。

 イズミヤ前からダイエー裏にかけては人や車に気を使うことなく整備された河岸を歩くも、目立った収穫なし。銀橋を渡り、再び右岸沿いに、県道を車に脅かされながら?歩き、うぐいすの森駅前から河原に降りる。ここから終着の絹延橋までは水鳥のハイライトであった。

 第一のポイント、野尻川差組付近では、水鳥の影なし。カワラヒワが十数羽のほか、カワセミ、セグロセキレイ、メジロ、シロハラ、ツグミなど。(以下山野の鳥は略)

 第二のポイント、石道付近の猪名川では、やはり中大型の水鳥はいなかった。イソシギ一羽。ここでは各種家禽類を飼っていたおじいさんの話を伺ったこと、工事の西日本高速のおにいさんに捕まり、訝られながら、無理やり工事進捗状況をあれこれ聞かされ、「皆さんには残念かもしれませんが、工事は順調」だと。その程度は知ってますよ、とはNさんの影の声。

 ただここで時間をかけ過ぎ、後を追ってこられたTさんが気付かず追い越し、結局最後まで合流できなかった。申し訳ありませんでした。

 多田大橋まではやはり水鳥少なし。バス停付近になってオシドリ、カイツブリ、カワウ等が現れる。鵜飼のウはカワウではなくウミウを利用している。カワウは貪欲で、いったん口に入れた魚は出してくれず食べちゃう、とはIさんの解説。そんな話をうかがっている矢先に目の前でバリウム様の下痢糞を強烈に噴き出す。直径1、2メートルほど水面が真っ白になる。そういえば付近の竹の葉が真っ白になっているのもカワウのせいとのこと。

 多田神社前も水鳥は少なかったが、キジバトの水浴など多くの鳥をゆっくり観察できた。こんにゃく橋上からも数組の水鳥。

 うぐいすの森から絹延橋までの右岸はマガモ、コガモ、カルガモ、ヒドリガモ、オナガガモ等の水鳥の群れが多数。オシドリ夫婦やコサギ、イソシギの孤影も。

 カワセミは全行程で合計6羽確認した。シメ、イソヒヨドリ等も私には初めての鳥であった。

 また平田さんが予備調査、会報2月号で報じておられた「猛禽類」はこの日も現れ、しばらく低空を滑空していたかと思うとたちまち高空に舞い上がり、五月山上空の雲間に消えた。Tさんのとらえた写真を図鑑で調べた結果ノスリと判明。尾が扇型であること、翼前面の黒い部分がそっくりなことが決め手となった。

 初めての水鳥調査に参加して気付いたことは図鑑が特に役にたつということ。水鳥は総じて大きい上、水面、水辺にゆっくりとたたずんでくれる。図鑑を広げページを繰ってゆっくりその特徴を見比べることができる。山野の鳥ではこうはいかない。(その代わり鳴き声の特徴があるが)

 もう一点、電子カメラ、高級デジカメの威力について。高速飛翔中の鳥をとらえ(まさにフライ・キャッチャー)、それをただちに拡大映像化し、ただちに同定に結びつける。これにはTさんの腕前もあるが。
 大変勉強になり、興味関心の幅がまたも広がり、家人に怒られそうです。 (梶岡)


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川西市内一斉水鳥調査の報告<1>

 冷え込みが続く。午後から幾分和らいだが、曇りがちで肌寒い観察日だった。北伊丹の駅に降り立ったのは私一人。定刻を過ぎたので出発。駅前に新しくできた特養前のセンダンの木の実にムクドリが群がっている。JRをくぐる地下トンネルを出るときれいに剪定されたイチジク畑。数年前までその向こうにシンジュの木があったが今風の集合住宅になっている。東久代の集落を抜け猪名川土手に出、運動公園を横切り河原に出る。ツグミやハシブトガラス+ハシボソガラスの群れを見る。

 水面が見えるところまで出ようと道を探すがひっつき虫がすごい。踏み跡もはっきりしない。今回は断念することに。しばらく上流に向かっていくと水面が見えてくる。運動公園にゲイラの凧揚げをする親子が息を切らして走っている。自分の子どものこと、自分が子どもだった時のことが凧を通じて一気に脳裏にあふれ出てくる。イソシギが滑空し、アオサギ、カワウが大きな体を揺らしている。公園上流の堰の広い川面にはマガモ8、コガモ15、カルガモ2、ヒドリガモ25が私との距離を置きながら浮かんでいる。いつも話題になるオカヨシガモの姿は残念ながらない。

 中国道の橋脚をくぐり、広い草はらに出る。我々が水鳥地調査を始めた時から住んでおられる方が火を焚いている。挨拶をし、水辺へ出る。ずんぐりした感じのセグロカモメが頭の上を南の方へと下っていく。バンが足をせわしげにかきながら離れていく。昔ここでバンとオオバンをセットで見て違いをじっくり確認させてもらったことがあったが今年はいない。土手に市原リーダーの姿。この後合流する。

 最明寺川合流点の河原は重機が入っており河床の掘削工事らしい。合流点の堰の上流の広い川面に沢山のヒドリガモの姿。二人で数えると308羽。昨年とほぼ同じ。他にカルガモ2、コガモ3、カイツブリ8などがいたが、やはりヒドリガモの天下だ。

 阪神高速の高架上流にもヒドリガモは 105羽。コガモ12、カルガモ2、カイツブリ4、ユリカモメ8羽が浮かんでいる。これは水鳥調査の日に観察されるのは7年ぶりだ。全くいないということではなく調査日にたまたまいなかったということが続いていた。

 阪急電車の鉄橋をくぐったところでカワセミ2羽にあう。かつてはこのあたりでキンクロハジロやハシビロガモ、オナガガモなどに出会えていたのだが最近は滅多に出会えない。今年も会えなかった。

 国道を過ぎると小さな鳥たちの姿が目に付く。ハクセキレイやセグロセキレイ達がここには多い。イソシギもいるがじっくり見ると首輪をしたようなイカルチドリも4羽いる。図鑑でシロチドリかどうか何度も見比べるが、色の濃さからイカルチドリと判断。通りがかりの夫婦バードウォッチャーにもどう思うか聞くとイカルチドリだと断定していた。

 中橋を過ぎ、日が傾き、風が冷たくなってきた。カモは少なくヒドリガモが4羽、あとは小さな鳥が目を楽しませてくれる。茎がかたくて触ると痛そうな草が水辺にぎっしり生えている。絹延橋で合流後井上さんに聞くと「アレチハナガサだ。この上にもいっぱい生えているよ」という。ネットで調べると『アレチハナガサ(荒地花笠、学名: Verbena brasiliensis)は、クマツヅラ科クマツヅラ属――(略)――日本では、1957年頃から定着が確認されており、現在では本州(東北地方北部を除く)・四国・九州に帰化している――(略)――河川の在来種の植物の生育を妨げるなど植物相に大きな悪影響を与える恐れがあり、問題視されている。一方で、外来生物法による特定外来生物もしくは要注意外来生物の指定はされていない。』とある。人間の活動の仕方によってある植物が大繁殖してしまうとそれは目の敵にされるようになる。それ自身に罪があるわけではないけれど、たとえば寺の霊園に大繁殖する特定の草などは場所の性格上それと格闘しなければならなくなる。アレチハナガサはきれいな紫色の花を付けるようだ。

 ヒドリガモがやたら目につき、キンクロハジロ、ハシビロガモ、オナガガモ、オカヨシガモなどに出会えず、じわじわと環境が変わってきているように感じた。

2012年12月8日 鳥脇山自然観察会の報告

 寒いし、きつそうだし、参加者は少ないだろうと思って集合場所へ行ったら、予想通り、男4人、女1人。まずは、集合場所のすぐ前にある人工の水場をのぞきに行く。カワニナやメダカがいる。また、縁が赤くなっている浮草がたくさんある。

 寒風の中、火葬場への急坂を登り始める。法面に植えられているトウネズミモチの黒い実がたわわになっている。ハラビロカマキリが歩道の上でよれよれになっている。澤山さんが道の端に移し、葉っぱの布団をかけた。東を見ると舎羅林山がここと同じぐらいの高さで見えている。「標高が高いので寒い」と誰かがいう。それに風あたりも強い。東ときわ台から箕面森町へと続く家並みが良く見える。随分高いところに家を建てたものだ。道端からヒヨドリジョウゴの赤い実がいっぱい顔を出す。手のひら大の葉が落ちている。クズの葉か?道路左側の斜面にはアケビがいっぱいなっている。しかし、時期を過ぎ干しアケビになっている。右下の法面に真っ赤な実を残す高木があるが不明。火葬場への道路上を右往左往しているので「ハイブリット車が来ると静か過ぎて分からんから怖いで」という話になり、それぞれの恐ろしい目にあったことを語る。

 火葬場に着き、そこから関電の巡視路沿いに下っていく。丸太もどきで階段が作ってあるが落ち葉に埋もれて見えないので非常に危険だ。ホウノキの白っぽい樹皮が目立つ。太いアカマツ死にそう。坂を降り切った林縁にフユイチゴが赤い実をいっぱい付けている。うまい!これが冬の楽しみの一つ。ここは谷底。日が当らず寒い。以前は上流の叉谷池に登れたのだが、フェンスが張ってあって行けない。更に、巡視路、谷道にもフェンスが張り巡らされている。幸いにもフェンスの一部が破られていて通れた。土地の管理の問題があるのは分かるが、今まで人が良く通っていたところでは、フェンスを張ったところでこうやって破られることが多い。また、人が通らなくなると山が荒れて歩けなくなる。私たちの立場から言うと、自然に親しむ機会を奪わないでほしい。健康維持・増進のためにもいろんな山歩きコースがほしい。しかし、何でもかんでも奪って帰る人がいるので持ち主は嫌な思いをしているだろうし、ケガをした時などに管理責任を問われるということも出てくる。そうなれば、フェンスで囲うということになる。難しいところだ。

 さて、フェンスの破れから巡視路に入り、急な階段を登り始める。又ここも落ち葉で階段が見えにくく危険。サルノコシカケの面白い模様をスケッチし、センブリの枯れたのを見て第1鉄塔に着く。もう汗だくだ。かつて鉄塔の周辺は裸地が多かったがいろいろ茂ってきている。クサギが大きくなっているのが目立つ。

 しばらくゆるいところを歩く。シキミ・サカキ・ヒサカキここには神仏用の木がそろっている。直登せずに巻くように進む。アカマツの倒木が多い。ウグイス地鳴き。コナラの太い木があり、樹皮がアベマキのようになっていたので触ってみると下は腐ってボロボロになっていた。ヤブツバキの幹が白っぽく目立つ。幹がボコボコになっている木の、葉を地面に探した。葉の裏に毛が生えていたのでウラジロノキと分かった。エナガの群れが時折高いところでジュクジュクいっている。タカノツメ(三出複葉)の黄色くなった葉があちこちに落ちている。後でコシアブラ(掌状複葉で5枚の小葉)もあったので、違いが確認できてよかった。

 2番鉄塔の近くにシラカシらしい大木があった。アカマツの枯れた大木にはツガサルノコシカケがついている。炭窯が崩落している。まだその上に植物が生えていないので崩れてからそう経っていないのではないか。少し下り、叉谷池の源流部に出る。薄暗いスギ林。クリノキの残骸があちこちに横たわる。そのわずかな光の中にヤブムラサキが頼りなく立ち、フジが地べたを這い、アキチョウジが青々としている。ホウノキの落ち葉が薄暗い中で白っぽい葉の裏を見せることによって道を明るくしているように見える。シラカシとコナラの大木があり、頭上を走る高圧線が北西の季節風にうなり声をあげている。

 鳥脇山~岩根山ルートに出る。ウリハダカエデ、コシアブラ、コアジサイなど舎羅林山ではお目にかかりにくい木がどんどん出てくる。アカガシの立派な木がある。7本に株別れしている。樹皮のめくれ方がケヤキのようだ。妙見山にはあるが舎羅林山(265m)では見られない木だ。このあたりだと標高400mほどだろうか。

 第3鉄塔へ出る。頂上まで200mとある。お正月に使うウラジロがいっぱいある。今度はウリカエデ(樹皮をウリに例えたもの)があった。少し前に出たウリハダカエデは「樹皮は暗い青緑色の模様があり、この模様の色が、マクワウリの未熟な実の色に似ていることからウリハダカエデの名がある」とネットにあるが、いつも混乱している。

 さて最大の難所、直登の急坂。上から一人ハイカーが下りてくる。我々中高年たちはなんやらカンやら文句を言いながら登りきる。山頂、抜けるような青空。西日がきつく、まぶしい。おやつを食べお茶を飲む。澤山さんがバカボンのパパのまねをしておおうけ。Tanaさんの記念写真に皆で収まる。「今は西日で明るいがあっという間に暗くなるでぇ」と下山を急ぐ。

 急坂は避け巻いて降りる道を選択。尻もちをつく人もあったが怪我無く岩根山への尾根へと出る。ツルリンドウが群生。花も実も観察。クチベニタケとカノシタ(キノコ)を視る。澤山さん曰く「カノシタはシカの舌という意味だが、なぜシカをカノというかと言うと、昔は猪も鹿も、シシと呼んでいて、区別する時には猪をイノシシ、鹿をカノシシといっていたようで、このキノコはシカ=カノシシの舌に似ているのでカノ・シタになった。また、シシおどりというのがあるけど、シシやのに角があるのは、カノシシ=シカ踊りだから角があるということらしい。」そんな話をしながら薄暗くなりかけた林道を降りた。

 赤松の棚田の上に出る。そこから北~東を見ると知明山・高代寺山・妙見山・天台山などが浮かび上がっている。良い眺めだ。廉さんがいたら「残照、おれたちの人生かな」って言うだろう。棚田のカキをツグミが食べていた。熟柿でおいしそうだ。そのすぐ横の民家の裏にマクキヌガサタケというキノコがあるからと井上さんに案内され見る。北からカラスが8羽帰ってきた。我々も帰ろう。皆は忘年会、私は用事があって急いで帰る。寒かったがいい夕暮れだった。



川西自然情報 2012年10月

各月の身近な自然情報を集めてまとめています。みなさんもご協力お願いします。

1日  竹にヤマガラ♂がとまっている(多田神社上)

2日  ヒヨドリバナにハナムグリが群れている(大和西)。キンモクセイが一斉に咲いている(木部)

3日  プラットホーム前をオニヤンマが飛ぶ(鼓が滝駅)川の岩の上にカワウ 十五羽立っている(鶯の森・猪名川)

5日  まだツクツクボウシ鳴いている(平野)。休耕田にキンエノコロの群生。イヌトウバナの花、マントカラカサタケ・ヒラタケ・ハタケシメジ・ウスキモリノカサ・ハツタケ・シラタマタケ・チョウジチチタケ・キヌハダトヤマタケ・ナヨタケなど。ヤマガラ・ソウシチョウ・コゲラの声(吉川)

8日  カレバハツ・フウセンタケモドキ・カラカサタケ・オオイチョウタケ・ベニチャワンタケなど(妙見上杉尾根~大堂)

9日  モズ?の巣が落ちている(東ときわ台)。ホコリタケ・カバイリツルタケ・ナカグロモリノカサ・ホソヤリタケ・チシオハツ・チョウジチチタケ・タマシロオニタケ・アカイボチチタケ・ヒロハチチタケ・ニンギョウタケ・ハタケシメジ・ノウタケなど採取(岩根山)

11日 あちこちでキンモクセイがにおう(東多田)

12日 メリケンカルカヤ・セイタカアワダチソウ群生(猪名川町図書館入口)。かなり上空をツバメ約10羽飛ぶ、そのさらに上空をタカが4羽舞っている。畑ではエンマコオロギの声(猪名川町紫田)

13日 オオイチョウタケ・ムラサキシメジ・ハタケシメジを採取、メジロ?の巣(吉川峠~初谷)。クルマバナ・ゲンノショウコの花、水路にカワヨシノボリ・サワガニ。アサギマダラ飛ぶ。池にアカミミガメ(黒川・吉川)

14日 [参考]ツクバネが実をつけている(加東市朝光寺)

16日 ウグイスのさえずり。イカル・カケスの声(満願寺)。ハッカが咲いている(柳谷)。ヤクシソウ・フジバカマが咲いている(赤松)

18日 ヒメクロホウジャクがネリネの花に蜜を吸いに(大和西)

19日 朝8時 横の林でコジュケイなく(鼓が滝)。アミタケ・クチベニタケ・チャツムタケ・ヒメカバイロタケ。ヤマガラ・シジュウガラ・カケス鳴く(舎羅林山)

20日 久しぶりに開通。ナギナタコウジュ群落(妙見・新滝道)池に亀2頭、ダイサギ(上杉池)。アキノタムラソウ[白花]が咲いている(吉川)

21日 セイバンモロコシはびこりだす。シナダレスズメガヤ・ノガリヤス・オオハナワラビ花穂。オトコエシ・アキチョウジ・クコの花。ヤマコウバシの丸い実、道路わきにたくさん落下。コバノガマズミ・ガマズミの赤い実。スズメウリの実(県道猪名川篠山線・清和台下)

22日 アミタケ・ハツタケ・カシタケ・オウギタケ・ムラサキシメジ・チャツムタケ・クリイロカラカサタケ・カキシメジ・ウラベニホテイシメジ・ニガクリタケなど。モチツツジ不時咲き(笹部~山下城跡)ヒバリの声。カワラケツメイ・ケアリタソウ・アレチハナガサ・メマツヨイグサ・コマツヨイグサ・イヌキクイモな   ど外来植物がたくさん。ベニシジミ・ヤマトシジミ・モンシロチョウ・キチョウ飛ぶ(猪名川・東久代)

23日 朝9時 雨の中、濁流の岩の上にカワウ20羽以上避難中(猪名川・鶯の森)

24日 キキキキと胸の黄色い鳥が林にとまる。後に図鑑で調べたら渡りの途中のマミチャジナイか(鼓が滝)

26日 今秋初めてジョウビタキの声(鼓が滝)
 
<自然ミニ情報>

 セアカゴケグモ見つからず

10月9日幸いなことに(残念ながら)川西能勢口周辺のセアカゴケグモ捕獲作戦は失敗でした。今後も調査をしていきたいと考えています。「毒グモ騒動の真実」という本によれば、日本にはセアカゴケグモの他に、ハイイロゴケグモ・アカオビゴケグモ・クロゴケグモ・ツヤクロゴケグモが発見されていると書かれています。

 「悩みの浮草 自然が一掃」
10/20朝日によれば、一庫ダム周辺にはびこっていたアイオオアカウキクサが8月半ばにほとんど消えたようです。原因は「ミズメイガ」の幼虫が大発生し浮草を食べさらに幼虫は水に沈んで魚のエサになったのではという。自然界の不思議。



講演会&観察会「陸の貝の話」に参加して

 私は大和でキセルガイの生息場所を見つけており、時々その数をこげらだよりの自然情報に出しているように、陸生貝には興味を持っているので今回(9月1日)の研修会、陸生の貝の話、講師、大原健司先生は待ちに待った催しであった。

 研修会の参加者は7名で大原先生に申し訳ない気がしたが、この人数では野外観察採集時、講演を聞く時にも、個人授業を受けているようで、話の途中に口をはさんで質問が出来る、合いの手を入れる、というような調子で結果としては大変結構なものであった。

 講演は、大原先生の自己紹介を兼ねた、マチカネワニ発見の話から始まった。その学名の命名について語られ、神話民俗学を想い起こさせる導入であったことが、それから続く話の内容を期待させたのであった。大原先生の専門はカタツムリである。カタツムリの話をするにはカタツムリの誕生、その時代の地球はどうだったか、という所から話は始まる。

 ストロマトライトというバクテリアが光合成を始め酸素をつくりだす。4億年前オゾン層が出来て紫外線を遮る。そこで海生生物が陸に上がり始める。この頃のカタツムリは絶滅し、現在とつながるカタツムリは1億年前に誕生している。この部分のキーワードを先生は光合成、オゾン層の誕生とされている。オゾン層の破壊は恐ろしいことなのだ。

 そんなカタツムリは大陸移動、造山運動、氷河期と共に複雑な分布をしており、極地を除くほとんどの地域に分布している。これが先生のカタツムリを求めての世界駆けめぐりになるのだ。カリブ海には肉食のカタツムリがいる、セルビアやクロアチアへも行った、シリアの世界遺産パルミラ遺跡にもカタツムリはいた、シルクロードと同じようにカタツムリも人と共に移動したのではないか等、面白く興味深い話であった。カタツムリの分類、構造、雌雄同体恋矢の話など面白いが長くなるので各自でお望みだけお調べ願います。

 私達が使っている五円硬貨、五十円硬貨には穴がある。この穴の始まりは中国の殷だったか商の時代だったかの貝貨が始まりだそうだ。それに穴をあけてひもを通して人々は持ち運んだ、それが硬貨の穴として今に残る。西洋のコインには穴のあいたものはない、こんな貝の話で講演は終った。所々ジョークも交じりゆ貝であった。  

 寺の裏山での観察採集では貝はほとんど見つからなかったが、お寺のシイタケ栽培の場、古いほだ木の下やその附近でシリオレギセル、クチベニマイマイ、ヤマタニシ等を見つけることが出来た。当日採集したものは井上メモに詳しい。    

 9月15日、今月の例会解散後、ときわ台から田中代表と歩いて、大和のキセルガイポイントを経て帰って来た。直前に雨が降ったが、降り具合は弱かったようで、街もポイントもあまりぬれてなかったが、キセルガイは11匹いた。大原先生はこのポイントのキセルガイの殻を見て、大型だなあと言われた。(澤山)



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