Cグループ集合地の阪急バス清和台営業所に着いて気がついた。筆記用具、メモ、そして地図も忘れてきた。とうとう最後までリュックから出すことのなかったおにぎり、おやつ、水筒はしっかり持ってきたのに。初めての水鳥調査というのに。
以下、コース概要を記す。
野尻川(差組)から、石道に入り第二名神工事現場を猪名川沿いに少し遡上、戻って猪名川右岸をゴルフ橋、多田大橋と下り、大橋を渡り、今度は左岸、民家の連なる中を赤橋、こんにゃく橋と歩く。この間、何箇所か民家、病院、空き地の脇をすり抜けて川面を観察する。
イズミヤ前からダイエー裏にかけては人や車に気を使うことなく整備された河岸を歩くも、目立った収穫なし。銀橋を渡り、再び右岸沿いに、県道を車に脅かされながら?歩き、うぐいすの森駅前から河原に降りる。ここから終着の絹延橋までは水鳥のハイライトであった。
第一のポイント、野尻川差組付近では、水鳥の影なし。カワラヒワが十数羽のほか、カワセミ、セグロセキレイ、メジロ、シロハラ、ツグミなど。(以下山野の鳥は略)
第二のポイント、石道付近の猪名川では、やはり中大型の水鳥はいなかった。イソシギ一羽。ここでは各種家禽類を飼っていたおじいさんの話を伺ったこと、工事の西日本高速のおにいさんに捕まり、訝られながら、無理やり工事進捗状況をあれこれ聞かされ、「皆さんには残念かもしれませんが、工事は順調」だと。その程度は知ってますよ、とはNさんの影の声。
ただここで時間をかけ過ぎ、後を追ってこられたTさんが気付かず追い越し、結局最後まで合流できなかった。申し訳ありませんでした。
多田大橋まではやはり水鳥少なし。バス停付近になってオシドリ、カイツブリ、カワウ等が現れる。鵜飼のウはカワウではなくウミウを利用している。カワウは貪欲で、いったん口に入れた魚は出してくれず食べちゃう、とはIさんの解説。そんな話をうかがっている矢先に目の前でバリウム様の下痢糞を強烈に噴き出す。直径1、2メートルほど水面が真っ白になる。そういえば付近の竹の葉が真っ白になっているのもカワウのせいとのこと。
多田神社前も水鳥は少なかったが、キジバトの水浴など多くの鳥をゆっくり観察できた。こんにゃく橋上からも数組の水鳥。
うぐいすの森から絹延橋までの右岸はマガモ、コガモ、カルガモ、ヒドリガモ、オナガガモ等の水鳥の群れが多数。オシドリ夫婦やコサギ、イソシギの孤影も。
カワセミは全行程で合計6羽確認した。シメ、イソヒヨドリ等も私には初めての鳥であった。
また平田さんが予備調査、会報2月号で報じておられた「猛禽類」はこの日も現れ、しばらく低空を滑空していたかと思うとたちまち高空に舞い上がり、五月山上空の雲間に消えた。Tさんのとらえた写真を図鑑で調べた結果ノスリと判明。尾が扇型であること、翼前面の黒い部分がそっくりなことが決め手となった。
初めての水鳥調査に参加して気付いたことは図鑑が特に役にたつということ。水鳥は総じて大きい上、水面、水辺にゆっくりとたたずんでくれる。図鑑を広げページを繰ってゆっくりその特徴を見比べることができる。山野の鳥ではこうはいかない。(その代わり鳴き声の特徴があるが)
もう一点、電子カメラ、高級デジカメの威力について。高速飛翔中の鳥をとらえ(まさにフライ・キャッチャー)、それをただちに拡大映像化し、ただちに同定に結びつける。これにはTさんの腕前もあるが。
大変勉強になり、興味関心の幅がまたも広がり、家人に怒られそうです。 (梶岡)
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